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1.「232万5415円」を取り戻せたAさんのケース(任意整理)
Aさんは40代のサラリーマン。30代前半のころに、生活費のために消費者金融・a社より15万円を借り入れた後、借りたり返したりを繰り返す。さらにその後、a社への返済へ困ってb社、c社からも20万円を借り入れる。
そのまま現在まで3社からの借り入れ、返済を繰り返しながら現在に至る。弁護士に相談した時点で、Aさん自身が把握する限りで約200万円の借金が残っていたケース。
弁護士に相談した際の状況
Aさんはサラリーマンでしたが、不況のためにボーナスを減らされるなど、サラリーマンとしての収入は到底3社への借金の返済には追い付かない状況でした。しかし、そのようなAさんの状況に全くかまうことなく、サラ金からの督促の電話、手紙はやむどころかどんどんかかってきます。そこで、Aさんは耐えきれずに私のもとへ相談へ来ました。
弁護士へ依頼した後
弁護士である私は、消費者金融はこれまで利息制限法を超える利息をとりすぎているケースが多いことをAさんへ相談し、きちんと法律に従って計算すれば、正確な借金額が減るかもしれないことを丁寧に説明しました。
Aさんは、借金をしっかり整理したいとのことで、私はAさんより債務整理の依頼を受けました。これを受けて、私は、すぐに「受任通知書」を消費者金融3社へ送付し、取引履歴を開示するよう求めたのです。「受任通知書」を消費者金融に送ることで、Aさんへの返済の督促はぴたりとやみました。その後の消費者金融との交渉は、すべて弁護士が行うことになるからです。
引き直し計算後
消費者金融からの自己申告では、Aさんが把握していた通り約204万円の借金があるようでした。しかし、これは消費者金融による法律違反の高金利をもとに計算していたからです。当事務所で、利息制限法に基づき正確な借金額を計算すると、以下のようになったのです。
A社 | B社 | C社 | |
引き直し計算前 | 55万4970円 | 124万6194円 | 23万9850円 |
(消費者金融の計算) | |||
引き直し計算後 | -154万3094円 (過払い金) |
12万3402円 | -78万2321円 (過払い金) |
このように、b社への借金は大幅に減り、その上、a社・c社には合わせて232万5415円もの取り戻せるお金が発生していることがわかったのです。
過払い金返還交渉
当事務所は、ただちに消費者金融a社・c社に対して過払い金を返還するように求めました。その結果、c社は裁判を起こすことなく過払い金全額を返還してきました。
しかし、a社は過払い金全額の約2割である30万円しか返還できない、と強引に過払い金返還を拒否したのです。
そこで、当事務所はa社を相手取って、過払い金を返還するように民事訴訟を提起しました(なお、裁判所にはすべて当事務所の弁護士が代理人として出廷し、Aさんは一切裁判所に来てもらうことはありませんでした)。
結果
その結果、裁判所よりa社に対し、過払い金全額である「154万3094円を支払え」という判決を勝ち取りました。当事務所は、過払い金を返還しなければ強制執行を断固行うことをa社に対して通知しました。a社はすぐに過払い金全額を支払ってきたのです。
Aさんは、弁護士に債務整理を相談することで230万円以上の過払い金を取り戻し、その中からb社への12万3042円の残った借金を返済し、また、弁護士費用の清算を行いました。それでもAさんには100万円以上の過払い金が返還されたのです。
Aさんの声
先生へ依頼して、苦しかった借金地獄から逃れられました。過払い金を取り戻すために裁判を起こすと聞いて、私も難しいことに巻き込まれるのかと思いましたが、すべて先生が頑張ってくれたおかげで、私の負担は全くありませんでした。消費者金融からの取り立てがなくなったどころか、戻ってくるお金があるなんて信じられません。
これで、今までの借金を終わらせて、新たな生活を歩んでいくことができます。本当に安心しました。ありがとうございました。
2.「460万円の借金が無くなった」Bさんのケース(自己破産)
Bさんは50代の男性。5年前からサラ金から借金をはじめて借り入れて、それ以降も消費者金融4社から返済のために借り入れを繰り返す。昨年に会社からリストラにあってしまい、しばらくは借り入れを増やすことで返済をしのいでいたが、ついに借り増しができないようになった。
弁護士へ依頼した際の状況
Bさんは、返済に追われながらも、収入がないため借金が増えていくばかりの状況にありました。そこで、早急な対応が必要でしたが、最悪の場合は自己破産も選択肢に入れることを前提に、当事務所が債務整理を受任しました。受任時点で、Bさんが把握する限りで、消費者金融5社に対し合計460万円あまりの借金がある状況でした。
弁護士へ依頼した後
当事務所が借金問題の解決の依頼を受けると、すぐに受任通知書を発送し、消費者金融からの取り立てを止めるとともに、取引履歴の開示を求めます。Bさんのケースも、まずは正確な借金額を計算しなければ、自己破産、任意整理といった手続の選択ができないため、消費者金融5社に対して一斉に受任通知書を発送しました。
引き直し計算後
引き直し計算後、Bさんの借金は大幅に減ったのですが、それでも238万円の借金が残ってしまいました。他方で、Bさんは職を失っており、返済のめどが立ちません。そこで、当事務所はBさんと今後の方針について慎重に協議した結果、自己破産をすることよって借金の責任から免れることとしたのです。
裁判所への手続
自己破産の手続きは、自己破産・免責申立書という書類を作成して、裁判所に提出します。これは、たくさんの書類・報告書を作成・収集しなければなりませんが、当事務所が全面的に行います。もちろん、書類作成にBさんの協力が必要なこともありますから、その際は、Bさんとともに共同して自己破産申立書を作成します。
自己破産手続き
Bさんの自己破産手続は、原則として書面審理(申立書を裁判所がチェックすること)だけで終了しました。破産にあたって、浪費やギャンブルが借金の原因ではなく、Bさんには特に問題となるような事情がなかったため、スムーズに破産手続きが終了しました。
これで、Bさんは、借金の責任から免れることができたのです。
依頼者の声
自己破産ときいて、正直に言って怖かったですが、先生から事前に自己破産は法律が認めた制度であって、選挙権もなくならないし、差別もされないという説明を聞いて安心しました。実際に、私自身が自己破産で不都合な目にあったことはありません。
ブラックリストに載ってしまうことの説明は受けましたが、逆に借金をできない状況になるので、私にとっては良かったと思います。本当に、これで借金がなくなったと思うと、すっきりしています。先生にお願いしてよかったです。ありがとうございました。
3.「借金160万円分を3年間分割で支払い、残債務を免除できた」Gさんのケース(個人再生)
Gさんは、札幌市内の中小企業のサラリーマンで、妻と子供一人の3人家族。不況のため、会社の受注が減少し、残業代もなくなったため基本給では生活費が足りなくなって消費者金融からの借り入れを開始する。その後、消費者金融からの借り入れ、返済額が増加し続けることになったのです。
Gさんは、10年前に購入したマンションを所有していますが、その際に借り入れた住宅ローンの返済もまだ残っている状況です。
弁護士へ依頼した際の状況
弁護士に相談した時点で、Gさんには11社から約800万円以上の借金があり、月額約22万円もの返済を余儀なくされていました。当然返済もままならず、毎月のように消費者金融業者から支払いの督促の電話を受けていたのです。
Gさんは、生活の本拠であるマンションを手放すのは何としてでも避けたい、自己破産手続をとらずに借金を整理をするという前提で、私がGさんの債務整理手続を受任しました。
弁護士へ依頼した後
Gさんは、もはや自分の収入だけでは総額800万円にのぼる借金の元本すら返すことができない状況でした。そこで、Gさんの希望通りマンションを確保しながらも、借金をきちんと整理するために、給与所得者再生手続という個人民事再生手続を選択 することにしたのです。
私は、Gさんの代理人として、Gさんと綿密な打ち合わせを行いながら、裁判所に提出する申立書を作成した上で、裁判所に給与所得者再生を申立てました。
結果
結果として、Gさんは総債務額800万円のうち5分の1である160万円の借金を、3年間月々4万4000円のみを弁済し、これが完了した段階で、残った640万円の借金を免除できることになったのです(これは住宅ローンを除きます)。
月々3万9000円であれば、Gさんも借金を返しきれるということで、今もGさんは家計を管理する奥さんと共同しながら、しっかりと民事再生手続で決められた借金を返し続けています(3年間で140万円を返済した段階で、残った借金の免除を受けられるのです)。
依頼者の声
借金で失敗してしまいましたが、苦労して買ったマンションだけは何とか残したいと思っていました。先生は、私のお話を丁寧に聞いてくれました。そして、マンションを残したいという私の無茶なお願いもきちんと聞き入れてくれました。先生には感謝の気持ちしかありません。
また何かあったら、ぜひ先生に頼みたいと思っています。ありがとうございました。
弁護士からのコメント
個人民事再生手続(これには、小規模個人再生と給与所得者等再生の2種類があります。)とは、債務額元本自体を減額した上で、原則3年間で分割で支払い、残債務を免除するという手続です。この手続において、住宅資金特別条項という制度を利用すると、マンション等の不動産を確保した上で、債務整理を行うことができるというメリットがあります(しかし、住宅ローンを減額することはできません)。
当事務所では、債務整理問題の解決に力を入れており、依頼者様の事情と希望を丹念に聞き取ったうえで、ベストな解決策を提案しています。住宅資金特別条項を利用した個人民事再生手続は、債務整理の一つの有効な解決手段です。借金問題でお悩みの方は、いつでもご相談ください。
※この項目は、すべて依頼者様等関係者の了解を得たうえで記載しています。なお、プライバシー保護の観点から、個人情報は伏せております。