個人再生における「小規模個人再生」と「給与所得者再生」の違い

 債務整理の方法を大きく3つにわけると、自己破産、個人再生、任意整理です。
 このうち、個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者再生」という2つの手続が存在します。
 2つの再生手続の違いはどのようなものでしょうか?
 個人再生を検討している依頼者の皆さんは気になるところだと思います。

 まず1点目の違いとして、小規模個人再生では、債務の減額(再生計画案)に再生債権者の決議を経なければなりません。そのため、再生計画案に反対の債権者が多数を占めると、小規模個人再生は失敗に終わります。
 他方で、給与所得者再生では債権者の決議は行われません。法律上の要件さえ充たせば、債権者の意見にかかわらず、債務の減額が認められます。

 失敗しないなら、給与所得者再生のほうがよいのではないか、と思う方が多いでしょう。

 しかし、2点目の違いとして、給与所得者再生では、文字通り安定した収入が得られる見込みのある方(典型的にはサラリーマン)しか申立ができません。さらに、給与所得者再生の再生計画案は、可処分所得の2年分以上の金額を返済総額としなければなりません。
そのため、再生手続による減額幅が、小規模個人再生よりも給与所得者再生の方が不利になることが多いのです。簡単に言えば、500万円の負債が、小規模個人再生では100万円まで減額できるのに、給与所得者再生では200万円までしか減額できないケースがありうるのです。

 また、個人再生手続を多く成功させている当事務所の実績上、小規模個人再生でも反対意見を出す債権者は限られており、相談段階で小規模個人再生が成功するかどうかの見込みをある程度予想することが可能です。

 個人再生を検討している方でも、小規模個人再生と給与所得者再生のいずれをとるかで解決結果が大きく異なるのです。
 どの方法がベストな債務整理の解決策かは、それぞれの依頼者の状況によって異なりますので、まずは法律相談を受けることをおすすめします

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